2010年9月21日火曜日

自分の話を聞いてほしい私が偶然手に取った一冊


本屋に寄ったとき、ひとつの本のタイトルが気になったので手に取りました。
本のタイトルは人を動かす3つのスイッチというもの。

背面の帯を見てみると以下のうち、ひとつでもあてはまる人は、ぜひ本書を読んでください。とあったので、チェックしてみました。

・話に耳を傾けてもらえなかったり、電話やメールに返事がもらえないことがよくある

・会議や打ち合わせで、意見を尊重してもらえない

・とりつくろったり、はぐらかしたり、発言を控えたりすることで、つい批判や衝突を避けようとしてしまう

・話がまわりくどい、わかりにくいと言われることがある

・自信がなくて、意見をなかなか口にできない

特にあてはまったのは最後の1点。
目次をパラパラとめくっただけで「読みやすそうだし、内容も面白そう」と思い、購入しました。





第一のスイッチ つながる

本書はタイトル通り”3つ”に大きく分けられています。
第一のスイッチはつながる、第二のスイッチは伝える、第三のスイッチは納得させるです。

一番私の印象に残ったのはつながるというスイッチでしたので、それをご紹介したいと思います。

本書を開くと、スイッチの内容に移る前にテストがあります。
第一のスイッチはつながるということですので、つながる力テストというものです。
つながる力テストは、項目とそれにあてはまった人への課題、そしてアドバイスに繋がるページ数を記していました。

項目は一から十までありましたが、私が一番心当たりがあるものはひとつでした。

四、自分がどう映っているかがいつも気になる

普段から何か行動を起こそうとするとき、何か発言をしようとするとき、「これをしたら人にどう見られるだろう」といったことを考えてしまい、上記に記載した自信がなくて意見をなかなか口にできないというものに繋がることが多いんです。

なので是非とも読みたいと課題に目を通すと相手から気持ちをそらさず、”コード・レッドの危機”に陥るのを避けるとありました。
すぐにアドバイスに記載された頁、33ページを開くことに。


コード・レッドの危機

アメリカの国土安全保障勧告システムでは、テロ攻撃の危険度を知らせる色分けされたチャートが使われているそうです。
コード・レッドというのは、攻撃を受ける可能性が最も高いとされる場合に表示される赤をそう呼ぶらしいのですが、コミュニケーションの最中でもそれは起こります。

34ページではケリーという女性が話の引き合いに出されていて、感情をコントロールできないがためにキャリアを台無しにしかけたと記載されています。
しかし読んでみると自分の意見を攻撃されると泣き出しそうになるほど感情をたかぶらせるケリーは、そこまではなくとも私の性格に酷似していることがわかりました。

例えば意見を言ったときに、それとは反対の意見を持ち出されてしまうと反射的に批判をしてしまったり、すぐに頭に血を上らせたりしてしまう傾向があるんです。
しかし、それでは相手が真っ当に意見をすることも反論することもできなくなり、結果的に人が離れていってしまいます。
自らコード・レッドの危機を招いているというのはそういうことであり、尚且つ自分でコード・レッドに気付くことは難しいということも記載されていました。

気付かないのならどうすればいいのか。ケリーはどうしたのか。
34から35ページにその答えが載っています。

国土安全保障勧告システムのカラーチャートをコピーして、ファイルに貼り付けておいたのだ。
感情に流されそうになるたびにそのチャートを見つめ、興奮状態の自分を戒めて、気持ちを落ち着かせながら、今現在に集中するようにしたのである。

上記に記したカラーチャートを利用し、自分が興奮して我を忘れる前に見直すという癖をつけたケリーはとても素晴らしいと思いました。
むしろ冷静に判断出来る面を考えると、今までも恐らくは事後反省だったのではと想像できるのですが、そこすら私と似ているのはなんともいえない気分になりました。

少し脱線してしまいましたが、そんなケリーのようにコード・レッドの危機に陥るのを避けるという課題を自分でどうクリアするかを考えてみました。


話す相手はすべて自分の理解者だ

ケリーのようにカラーチャートを持ち歩く方法の利点は、視界に入りやすく、それを見ただけで落ち着くように癖付けているというところだと私は考えました。
パブロフの犬というわけでもありませんが、その癖付けがいい方向へと進むのなら難しくても意識し続けることが大事です。

しかし、生憎何かを持ちながら話をしたりするタイプではないので、ケリーのようなカラーチャートは合わないだろうと思い、もっと身近なところに目を向けました。
それは話をする相手です。何じゃそら、と思う方もいるかもしれませんが、自分にはそれが最適だと思いました。
話をする相手に反論されても、相手を見て「この人は自分の理解者だ」と自分を落ち着かせるという方法です。

第一のスイッチに戻りますが、私は自分がどう映っているか気にするタイプです。
ですから反論されたりすると「この人はもしかしたら自分をよく思っていないのかもしれない」と勝手に考えちゃったりするわけです。それだけで感情がたかぶっちゃうわけです。ややこしい女です。
そんな私が一番落ち着くのは相手が自分の味方であることという前提です。

だったら、相手を見て自分の理解者だと思うことで気分を落ち着かせることを癖付けようと考えるようにしました。


人を動かしたいなら、まず自分を見直す

一部しか書き出していませんが、本書にはもっとたくさん参考になる話が詰め込まれています。
どの本でも、どんな人に聞いても大体同じ答えに至るとは思いますが、相手を動かしたいなら、まずは自分を変えることから始めなければいけません。

本書は自分をどう見直すべきなのか、どう変えるべきなのかを丁寧に書いてくれています。
初めに紹介した通り、帯の項目にひとつでもあてはまった人は是非本書を手に取って読んでみてください。
自分を見直す、いい切っ掛けになるかもしれません。

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